折り込みチラシも、スマホに対応?

スマートフォンの普及率がぐんぐん上がってくるとともに(保有率は全国で55.2%、マイナビニュース)、スマートフォンに対応したウェブサイトも増えているのは言うまでもないことですが、それに引っぱられるように、パソコン用のサイトも、スマホっぽいデザインのものが増えているように感じています。

もちろんそこには、いわゆるレスポンシブ・デザインのサイトも数多くあるわけですが、スマホ対応でないサイトでも、そのようなトレンドがあるような。

以前は(結構前のことです)、フォントは白やグレーで小さめで、なるべくワンスクリーンでメニューや情報を収めようとする細密なデザインが流行っていた時期もありました。文字の大きさは、ユーザーが自由に調整できるのがウェブの良さのひとつであるのに、サイトの側で文字の大きさを変えられないようにコントロールしたり、本文テキストまで丸ごと画像にしてしまうことさえ許されていたこともありました。

それがいまは、ドーンと大きな見出しや本文が支持されています。とりわけランディングページや広告のページで顕著です。

メニューや本文も含め、デザインする要素をかなりそぎ落としたスマートフォン向けサイトの表現手法が、かえって分かりやすい、頭に入りやすい、と多くの制作者が感じた結果なのではないでしょうか。このあたりのことは、先日の手話ニュースの話にも通じます。

ところで、この「スマホっぽいデザイン」は紙媒体にも影響しているのでしょうか?

余白を活かしたA社のチラシ

余白を活かしたA社のチラシ

写真は、最近の家電量販店の新聞折り込みチラシ。まずはA社のものから。B2の大判のチラシの中面の4分の1のスペースを撮影したものです。商品がゆったりと配置され、また、エアコン・冷蔵庫・洗濯機等のくくりが、スマホサイトのデザインに影響されたのでは、と勝手に推測しています。

下に比較しているのがB社のもので、家電量販店のチラシの王道をいくデザインです。同じ家電を扱っているページを、同じく4分の1のスペースだけ切り取ってみました。商品の数でいうと、B社は同じスペースに、A社の3倍もの数を配置しています。

家電量販店でもスーパーでも、あるいは通販会社でも、チラシの限られた面積に、なるべく多くの情報(商品)を入れたい、と考えるのが人情です。しかし受け手の一般的な消費者は、それらを隅々までみているわけではなく、受け手に届く情報量は、チラシに掲載された情報量に比例しない。もしかしたらA社のほうが、受け手に届く情報量に勝るかもしれません。

紙でもウェブでも、情報はますますあふれかえってくるでしょう。でも、私たちが「必要とする情報」は別に増えていないわけですし、また、私達が取りこめる情報の量も限度があります。高齢化が進み、それらはむしろ減少しているのかもしれません。

スマホの隆盛は、その限られたスクリーンやユーザーインターフェイス故に、相手に伝わる編集・デザインのひとつのストリームをつくり出している、というのは大袈裟でしょうか。

典型的な"盛り盛り"のB社のチラシ

典型的な”盛り盛り”のB社のチラシ

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