ウェブの記事タイトルが長くなるのには必然性があるのではないか

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画像はBUZZ NEWSの人気記事一覧

紙のメディアはもちろんウェブでも、タイトルや文章は推敲して無駄な語は削る、というのが編集・ライティングの定石のひとつです。けれども最近、人気のブログや話題系ニュースサイト、バイラルメディアなどでは、記事タイトルが長めになる傾向が強い。そこにはこんな理由があるのでは? ということを考えてみました。

たとえば──イケダハヤト氏のブログ、5月29日午後現在の「最近の人気記事」からベスト5を書き出してみました。

  1. 人生を楽しんでいない人の4つの共通点
  2. 家入一真氏と、その娘&息子の「LINEのやり取り」が超クリエイティブ
  3. かぷかぷ笑う「クラムボン」の意味が分かった!「朗読」がテーマの漫画「花もて語れ」は文系必読
  4. カップル向け裏技:「iPhoneを探す」でパートナーの「現在地」を監視できる
  5. 意味不明の行動力!未承認国家「ソマリランド」で教育革命を起こそうとする日本男児「税所篤快」を知っているか

1位のタイトルはちょっとちがいますが、次に短い2位のものでも34文字あります。いちばん長い5位のものは52文字となっています。

ちょっと話がそれますが、ブログなどの記事タイトルは「サーチエンジンにインデックスされた場合を考慮して30文字程度に収めよう」とよくいわれます。イケダ氏はそこは無頓着のようですが、私もこの点はさほど重視していません。サーチエンジンで表示される記事タイトルは30字程度表示されれば、あとはカットされていてもそれで十分ですし、その枠にとらわれてタイトルを無理に削ることはない、と考えます。

本題に戻ります。

記事タイトルには、そのメディアの「柄」が現れる?

紙メディアでは、それぞれの(主要な)メディアのことはみんな知っているわけです。「○○新聞ならこういう論調」、「週刊○○ならちょっと硬派ジャーナリズム」、「週刊○○○は若者向け軟派雑誌」といった具合です。月刊誌ならそれがどんな分野か、グルメか、ファッションか、インテリアか、認識されている。ターゲットも主婦向けか、独身女性向けか、中高年向けか、みな分かっているわけです。

対してウェブでは、主要ニュースサイト以外は、そもそもサイトやサービスの名称があまり知られていません。どこも歴史が浅いし、新しいものがどんどん出てくるからです。しかも記事が読まれるときは、人々はサーチエンジンやSNSでインデックスされた状態からアクセスすることが多い。そのサイトのトップページから入るのは例外的といっていいでしょう。したがって、サーチエンジンやSNSでみた記事のタイトル・ビジュアルから判断するわけです。クリックしてそこにアクセスするかどうかを。(記事のリード=要旨も出ていることもありますが、やはりタイトルである程度アピールしたいところです)

映画に関する架空の記事を想定して、具体例で考えてみましょう。
その記事タイトルが「映画からみる日米比較文化論」といった、ベタなものだとしたらどうでしょう。映画を題材に日本とアメリカの文化の違いを浮き彫りにしているのだろう、ということは分かります。
しかし、「アカデミックな硬い内容なのか、くだけた内容なのか」「専門家が論じているのか、そうではないのか」「映画のワンシーンなどビジュアルが豊富なのか、文字中心なのか」「自分が知っている映画が登場するのかどうか」等は、すぐには分かりません。

「誰もが知るあの映画この映画からみた日米比較文化論。ハリウッドでリメイクされた、あの名作も登場します」なんてタイトルだったらどうでしょう。より具体的にイメージでき、クリックする率も高まるような気がしませんか。

あの人は「人柄」がいいから、とかいいます。いってみればメディアにも「柄」があって、記事タイトルにはその「柄」が現れると思うのです。話が硬いのか軟らかいのか、写真が多いのかテキスト中心か、といったそういう「柄」です。だから必然的に長めになるのであり、別にそれはそれで構わないのです。

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