タイトルは情緒的にならないように気をつけたい。あるいはこれは過度なSEO的行為なのか

きょう(5月22日)、某スポーツ紙のウェブ版に、このような見出しの記事が出ていました。
「迷走ザック采配とは大違い!!エディー日本、イタリア初撃破!」
これはないでしょう‥‥。

ラグビーについてはご存じでない方が多いと思いますので、背景を説明します。
エディ・ジョーンズ ヘッドコーチが指揮をとるラグビー日本代表は、強化が順調に進んでおり、21日にはイタリア代表に初めて勝つという快挙を達成、世界ランキングも史上最高の10位となりました。

その快挙を報じる記事なのですが、現在ワールドカップでグループリーグ突破が非常に難しくなっている、サッカー日本代表のザッケローニ監督の采配を引き合いに出しているのがこのタイトルです。

記事を読んでも、記者が勝手にサッカーと比較している記述があるほかは、ラグビーの選手・ヘッドコーチらがサッカーに言及しているわけもなく、まったく分かりません。百歩譲ってジョーンズ ヘッドコーチがザッケローニ監督と同じイタリア人であれば、少しは意味があるのかもしれませんが、ジョーンズ ヘッドコーチはオーストラリア人です。
サッカーとラグビーのナショナルチームを、このようなかたちで比較することの意味がまったく不明です。

このサッカーを貶めてラグビーを持ち上げるタイトルは、サッカーファンはもちろん、ラグビーのファンからも共感を得られないのではないでしょうか。

なぜこんなタイトルになったのか。

ひとつ考えられるのは、SEO的行為(SEOとはいえないと思いますので、SEO的行為としました)なのかな、という想像です。ブラジルでワールドカップが開催されているいまの時期は、サッカーとか、ワールドカップ、ザック等のキーワードで検索されることが多いのは想像に難くありません。
そこで「タイトルと本文に、サッカーワールドカップ関連のキーワードを入れておこうか」という発想があったのかもしれません。
記事の最後のほうにある以下の部分も、ジョーンズ ヘッドコーチはサッカーのことなどまったく語っていないのですから、とんでもないミスリードですが、これもSEO的行為から来ているものなのかもしれません。

それでもジョーンズHCは、サッカーW杯でのザック・ジャパンの苦闘を重ね合わせるかのように、「10位でもうれしくはない。大事なのは今ここで勝つことじゃない。W杯で勝つことだ」と強調した。

念のため付け加えておきますが、こうしたキーワードの埋め込みは、本来のSEOとはいえません。短期的にはページビューが稼げるかもしれませんが、むしろマイナスのほうが大きいと思います。
サッカーファンの方のことを考えれば簡単なこと。ザック・ジャパンについて情報を求めて検索していてたどりついたページが、この某スポーツ新聞のウェブページだとしたら、サッカーと関係ないラグビーの記事なのですから、がっかりです。さらに記事のタイトルを見たら、不愉快な気持ちにもなるでしょう。

ページビューと引き換えに、負の広報で自らの首を絞めてどうするのか、という事例でした。

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