インスタント・アーティクルズとインスタントコーヒー

Facebookが「Instant Articles」を開始してからほぼ1年、日本国内でもこの1月に導入が発表されました。「Instant Articles」がその後どうなっているかについては、各メディアからさまざまな記事が出ていますのでそちらを参考にしていただくとして(一例、「インスタント記事」は媒体社にどんな利益をもたらすか?:先行利用社の活用事例/DIGIDAY)、ここでは「Instant Articles」の表記について書いておきたいと思います。

1月に国内での展開について発表があって以降、「Instant Articles」は「インスタント記事」と表記されることが多くなりました。日本のFacebookが発表(プレスリリース)の際に表記を「インスタント記事」としたためだと思われます。

けれどもこれ、余計なお世話かもしれませんが、ちょっとニュアンスが違ってきてしまうように思います。たしかに和訳として「インスタント記事」で間違いではないのですが、この場合適切といえるのかどうか。

「Instant Articles」は、スマートフォンの専用アプリで提供されているもので、外部サイトにあるリンク先の記事を表示するのにかかっていた時間を短縮するために、その記事を丸ごとFacebookの中にあらかじめ用意しておこうというものです。Instantは「瞬時に」「即座に」という意味で使われていると思います。

ところがInstantを「インスタント」としてしまうと、このサービスの内容に不案内な読み手には、インスタントコーヒーやインスタントラーメンでいうところの「インスタント」と、同じような意味合いで伝わってしまうかもしれません。

つまり「すぐに手軽に手に入るが本物とは別物」といったニュアンスです。

「Instant Articles」は、記事の置かれている「場所」が変わるだけで「中身」は基本的に同じです(*1)。決してお手軽につくられた記事ではない。でも「インスタント記事」とすると、本来の記事とは別に、たとえば「要約」的なものが用意されていると捉えられてしまいかねないのでは?

そういったことを踏まえると、「Instant Articles」の日本語表記は、「インスタント記事」ではないほうがいいのではないか、と思えるのです。

(*1)Instant Articlesでは、広告の入れ方などに条件があるということなので、厳密にはそのへんで差異が出てくる場合があるようです。

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