編集とか編集者というものを、知らないという人は少なくないでしょう。でも説明するのはけっこう難しい。ひとつには幅が広いからでしょうか。
編集者はまず出版社にいます。そのなかでも
・雑誌の編集
・小説の編集
・まんがの編集
・実用書の編集、等々
と実に多様です。また雑誌と一口にいっても、ファッション、グルメ、趣味、あるいはパソコン誌など、これまた業態が分かれ、それぞれの編集者の業務内容はかなりちがっています。
新聞社でもまた編集という業務がその根幹をなします。
あと映像の世界にも編集者はいます。
映画の編集
テレビの編集
ビデオの編集
テレビコマーシャルの編集、等々
とこれまた多様です。
で、結局、編集とはなにか。まず手元の辞書を改めて調べてみると「一定の方針のもとに、いろいろな材料を集めて新聞・雑誌・書物などを作ること」「映画フィルム・録音テープなどを一つの作品にまとめることにもいう」とありました(『大辞林第二版』、三省堂)。
辞書は、その言葉をきわめてコンパクトに説明するので、自分なりに補足してみます。一般に、企画力も編集者には大切とされます。それが「一定の方針のもとに」という部分にこめられているのだろうと思います。企画をたてて(コンセプトを打ち出して)、方針が定まらないと、ビジュアルだとか、言葉づかいとかも、決まってこない。
私のイメージは、「企画を立てて、それを遂行(表現)すること」が編集かなと。遂行というのは、制作物を完成させることのほかに、予算やスケジュール管理なども含まれます。言葉を変えると、制作の場の「現場監督」のようなものだとも考えています。
最近は「情報のパッケージング」だな、とも。たとえば企業の広報ツールを考える場合、企画の方向性から適切な器(オンラインならメールかウェブか、SNSの利用か。オフラインならパンフレットかはがきか、ファクスか、ティッシュで配布か等々)を想定して、そのなかに適切な情報を盛り込んでいく。特にウェブでは、パッケージングが自分なりのキーワードになっています。